
働く女性にとって仕事を続けていくことは、男性とはまた違った部分でプレッシャーを感じるものです。
多くの女性は、仕事を探す際に今後のライフプランを見据えた選択をしなくてはなりません。
ライフステージの変化は男女問わず様々ありますが、特に女性にとって「結婚」や「出産」が大きな変化となることは間違いないでしょう。
エンジニアのような専門職は、一度仕事を離れても再就職しやすいというメリットがあります。
しかし、なるべくなら復帰した後も、同じ会社で働きたいという方も少なくないでしょう
今回は、女性が辿るライフステージに合わせて両立しやすい、エンジニアの働き方について紹介したいと思います。
目次
女性エンジニアが増えている理由とは

ネットワーク技術の進歩によって、私たちの生活は日々便利になってきています。
そして、それを支えている人たちこそが、エンジニアです。
エンジニアを含め、IT技術者と言われる職業の需要は年々増加傾向にあります。
しかしその一方で、スキルを持った技術者が足りず、慢性的な人材不足が懸念されていることをご存じでしょうか。
将来のエンジニア人材不足を補うといった背景もあり、最近では未経験からエンジニアを目指すためのスクールやセミナーなども普及してきていますよね。
このように、エンジニアとしての技術を学ぶ機会や選択肢が増えたことが、女性エンジニア増加の一因だとも考えられます。
かつては男性人口が多かったIT業界ですが、今は最新技術のスキルを持った女性が活躍しているシーンも多く見られます。
エンジニアのような技術職は、女性にとっても大きなメリットのある職種です。
結婚や出産で一度現場を離れても、再度仕事をしたいと思ったら再就職がしやすく、収入面でも安定しています。
また、IT業界はウーマノミクスによって女性のライフステージに合わせた環境づくりの促進、各種休暇制度の改善にも注力しています。
今後はさらに働く女性にも優しい環境となっていくでしょう。
エンジニアは分野、業態によって働き方も様々

システムエンジニア、ネットワークエンジニア、インフラエンジニアなど、エンジニアの仕事は、分野によって細かく分かれています。
それに加えて、エンジニアは業務形態も複数の種類があることをご存じでしょうか。
SES(システムエンジニアリングサービス)
クライアント先に常駐して、エンジニアとしての労働力を提供するという働き方をSES(システムエンジニアリングサービス)といいます。
エンジニアの派遣社員というとイメージしやすいでしょうか。
SESのメリットは、自社にこもるのではなくさまざまな現場に出向できるという点です。
多くの人、多くのプロジェクトに関わって仕事ができるため、スキルを磨くのに適している働き方です。
一方で、会社の都合で働く場所や環境が変わったり、帰属意識の低下につながったりと、デメリットと感じる部分もあります。
SIer(エスアイヤー)
SIerとは、システムインテグレーションを行う人、つまり開発から運用までの業務を一貫して請け負うサービスを提供する業者という意味になります。
SIerはSESと違い、システムなどの成果物をクライアントに提供することが仕事です。
特定のクライアントがつくことが多く、開発全般に携わるため知識を深く吸収できるというメリットがあります。
また、クライアントに大手企業が多いことも大きな魅力と言えるでしょう。
デメリットとしては、新しい技術に触れる機会が少ないことや、実装のスキルが身につきにくいといった点が挙げられます。
自社開発
名前の通り、自社の製品を社内で開発する働き方を指します。
自社製品は商品からサービス、アプリ開発など会社によってさまざまです。
自社開発のメリットは、スケジュールの融通が利きやすいこと、最新技術に触れる機会が多いことなどが挙げられます。
また、SIerやSESはいずれもクライアント先に常駐して業務を行うことが多いですが、自社開発の場合は自社内で作業をすることが多いため、働きやすいという声も多くあります。
どんな働き方にもメリット、デメリットがありますので、仕事を選ぶ際は業務形態もチェックしていくようにしましょう。
ライフステージの変化に強いのは「自社開発エンジニア」

環境整備が進んでいるとはいえ、小さな子どもを持つお母さんが第一線で活躍するのは容易なことではありません。
家事、育児と仕事の両立はどんな仕事であっても大変なものです。
その中でも、比較的柔軟にライフスタイルに合わせて働けるのが「自社開発エンジニア」の環境ではないでしょうか。
序盤の項目でも触れましたが、自社開発は自分の会社内で業務を行うという形態がほとんどです。
クライアント先に常駐ではなく、自社内で関係性も築きやすいため、保育園からの急な呼び出しにも対応しやすいでしょう。
自社開発を行う企業の中には、リモートワークを推進しているところもたくさんあります。
そういった企業であれば自宅で作業ができるため、急な呼び出しや子どもの体調不良でのお休みにも臨機応変に対応できるというメリットがあります。
また、自社開発の場合は、業務を連携して行うのもほとんどが自社のスタッフです。
さまざまな事情でお休みをしなくてはならない状況になっても、クライアントに直接負担をかけるというリスクは少なくて済みます。
そのほかにも、自社開発のエンジニアは基本的に育児休暇後も復帰がしやすいというメリットがあるため、キャリア形成の面でもほかの働き方よりも長く続けやすいでしょう。
フリーランスのエンジニアという選択肢もあり?

エンジニアとしての実績やスキルがあれば、フリーランスに転向してエンジニアを続けるという選択肢もあります。
フリーランスであれば、自分のライフスタイルに合わせたペースで仕事をすることができます。
子どもが小さいうちはセーブして、大きくなったら本格的に仕事をとっていくという方法もあるでしょう。
また、基本的に自宅で作業をすることになるため、家事や育児との両立はしやすくなります。
しかし、フリーランスという働き方は収入が不安定だったり、クライアントが途切れてしまったりと、さまざまなリスクもあることを忘れないようにしましょう。
実際にフリーランスで在宅業務をしている人の中には、「オンオフの切り替えができない」「子どもを見ながら仕事をするのは難しい」「仕事も家事もと考えると、どちらも中途半端になってしまう」といった声もあります。
子どもが小さいからこそ、両立を考えているからこそ自社開発のエンジニアとして仕事をするなど、企業勤めを選択することをおすすめします。
女性&エンジニアの転職に強いエージェントを活用

エンジニアは、業界自体が転職に対して前向きな風潮があります。
転職イコール、ネガティブなものではなくキャリアアップのための選択であるという見方をされるのは、IT企業の特色かもしれません。
しかし、子どもを持つ女性にとって、転職活動はとてもハードなものです。
いくらウーマノミクスで女性が働きやすい環境になっているといっても、採用時にはやはりネックに見られてしまうことがあるでしょう。
スキルや実績を持っている女性エンジニアが、家庭の事情で満足に働けないというのは大きな問題です。
エンジニアの転職活動では、エージェントの力を借りるケースが多々あります。
ご自身での転職活動が難しい場合は、ぜひ女性&エンジニアの転職に強いエージェントサイトなどを活用してください。
企業の紹介やフォローアップだけではなく、今後のキャリアについての相談や、どういったスキルが求められるかなど、幅広い視点からアドバイスをしてくれるエージェントもあります。
「子どもが小さいから、家庭優先で働きたい」「子育ても一段落したので、またバリバリ働きたい」「家庭と仕事を両立しやすい自社開発企業を探している」など、まずは相談してみるのもいいかもしれません。
まとめ
子育て中の女性にとって、働く環境を選ぶということはとても難しいことです。
「自分ひとりならここで働けるけれど、家族のことを考えたら負担になってしまう」「子どものお迎えに間に合うところを探さないといけない」「万が一の時に休みを取れるだろうか…」など、いろいろなことを考えなければならないのです。
そういった事情も受け入れてくれる企業に出会うことは、容易なことではないかもしれません。
しかし、このエンジニア不足の時代、スキルや実績のある女性エンジニアは社会に欠かせない存在となっていくでしょう。
転職で迷った際は、エンジニアの採用に強い転職エージェントに相談してみてください。
自分に合った企業、働き方を見つけて、無理のない家庭と仕事の両立を目指しましょう!